服装で失敗しない気温プラスαの法則 温めるのは“三首”より“四くび”

気象予報士で夜景観光士、サンキュ!STYLEライターの多胡安那です。

2024年がスタートして、あっという間に数週間が経ちました。
暖冬の予想通り、新春らしからぬ暖かさの日もありますが、それでも定期的に寒波はやってきています。
ずーっと寒い年も辛いですが、暖冬の年は気温のアップダウンが大きくなるため、油断してるとすぐに体調を崩してしまいます。
今回は、そんな寒暖差が激しい冬を元気に快適に過ごすため、私流・冬のメソッドをご紹介したいと思います。

服装決めの参考になる2つの法則

服装と気温の目安。出典:筆者が所属するウェザーマップ。

きょうは何を着ようか?と服装を考える時、多くの人は天気予報の予想気温を目安にしているかと思います。
経験上、「この気温なら、これくらいの寒さ」というのが感覚的に分かっているので、大抵は大きく失敗することはありません。
ですが、時として、思ったよりも寒くて服装を間違えたという経験もあるのではないでしょうか?

そんな予想外の寒さに困らないために、気温プラスαの知識を知っておくと役に立つと思います。

それが、この2つ。

・風速1mで体感温度は1℃ダウン
・気温差5℃でお洋服1枚分

同じ気温でも、めちゃくちゃ寒い日と、そうでもない日があるのは、風が体感温度に大きく影響しているからです。
風向きもさることながら、風速によって体感温度は全然変わってきます。
風向きは北風だと寒くなるわけですが、その風速が大きくなればなるほど、寒さが厳しくなっていくのです。
そこで目安になるので、「風速1mで体感温度1℃ダウン」の法則。

気温10℃の時に風速10mの北風が吹いていたら、体感温度は0℃ということになります。
0℃というのは何か降れば雪になる温度なので、どれだけ寒いかは言わずもがなですよね。
風が強いと予想されている時は風速を確認し、その分を気温から差し引いて考えてみてください。

そして、二つ目は、寒暖差が大きい時に役に立つ法則です。
朝と日中との気温差が大きい日は時間帯によって気温が全然違うため、重ね着で上手に調節しなければなりません。
そんな時に参考になるのが、「気温差5℃でお洋服1枚分」の法則です。

たとえば、朝の最低気温が10℃、日中の最高気温が20℃の日。
朝と日中の気温差は10℃になりますので、お洋服2枚分の気温差ということになります。
つまり、昼間は薄手のシャツ1枚で過ごせても、朝は2枚くらい重ね着した方がいいということです。

三首じゃ足りない!四つの“くび”を温めよう

効率よく体を温めるためには、三つの首(首、手首、足首)を温めるのが良いと言われていますが、私はもう一つの“くび”を加えた「四つのくび」を温めるようにしています。
その中で、足首を温めるのに便利なのが、無印良品の組み合わせられるレッグウォーマー。
同じく無印良品の組み合わせられる靴下と一緒に使うことで、ハイソックスのような見かけながら、しっかり足首部分を温めることができるんです。

そして、四つのくびの中で一番温めにくく、無防備になりがちな手首は、蒸気の温熱シートが便利です。
本来は首や背中に貼るものですが、これを私は手首に巻き付けて温めています(正式な使い方ではありませんので参考程度でお願いします)。

そしてそして、四つ目の“くび”ですが、それはどこかというと、“くび”れのある所、つまりお腹周りです。

お腹周りを温めることで血行がよくなり、免疫力を上げる効果もあると言われていますから、首、足首、手首に加えてお腹周りもしっかり温めることを心がけています。

まとめ

いよいよ、一年で最も寒い時期がやってきます。
暖冬傾向とはいえど、暖かい日がずーっと続くわけではありません。定期的に襲来する寒波は厳しい寒さをもたらしますし、インフルエンザなどの感染リスクも上がる時期です。寒さへの対策はしっかりして、体調を崩さないようにお気をつけください。

◆この記事を書いたのは・・・多胡安那
テレビなどに出演している気象予報士で、防災士、夜景観光士、熱中症予防指導員(管理者)などの資格も保有。
天気となにかを掛け合わせた小話や、暮らしの役に立つ情報を発信中。

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