激励会で「3年で関取になる」 時天嵐(青森・鯵ケ沢町出身、東農大)3月場所で角界デビュー

激励会で地元道場の後輩(左)から受け取った花束を手に笑顔を見せる猿川=10日、鯵ケ沢町中央公民館
激励会でいとこ(左)から花束を受け取る猿川=10日、鯵ケ沢町中央公民館

 青森県鯵ケ沢町出身で東京農業大学4年の猿川天嵐(さるかわそら、五所農林出)が大相撲の時津風部屋に入門することになり、同町中央公民館で10日、町相撲協会(齋藤孝夫会長)主催の激励会が開かれた。しこ名は「時天嵐(ときてんらん)」で、3月場所デビューの予定。出席者約70人を前に猿川は「3年で関取になる」と力強く宣言した。

 「技のデパート」の異名を取った元小結舞の海らを輩出した相撲どころの同町出身としては、2019年秋場所で引退した元幕内誉富士(現・楯山親方)以来の大相撲力士となる。

 猿川は172センチ、120キロの22歳。相手にまわしを取らせない押し相撲が身上。4歳から地元の丹代道場で相撲を始め、五所農林では18年の国体で少年個人5位入賞。東農大では22年の全国学生選手権で個人3位となった。

 激励会で猿川は「親方(元幕内土佐豊)から『身長は関係ない。自分の相撲を信じて頑張れば必ず強くなれる』と言われ、この部屋だと決めた。けがには十分気を付け、四股、てっぽう、突き出しで強い体をつくって、3年で関取になる」とあいさつ。

 丹代道場で猿川を指導した齋藤会長は「プロはアマチュアと違い、体も大きくなるし非常に厳しい。特にけがとの闘いは大変だ。けがをしないような体づくりを」、平田衛町長は「『相撲の町・鯵ケ沢』『相撲王国青森』の名を全国にとどろかせる活躍を」と激励した。

 父・敬一さん(46)は「反対したが、本人の意思はあまりにも強い。けがのないよう、上位を目指してほしい」、母・智子さん(46)は「とにかく頑張ってほしいの一言」と活躍を願っていた。

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