旧小学校の校舎、どう活用する? 飲食店やアトリエの事例、維持費確保など議論 京都府南丹市

旧小学校の管理の現状や課題について意見を交換する参加者(南丹市八木町・旧新庄小)

 京都府南丹市で旧小学校を指定管理する団体や利用者が課題を共有する交流会が10日、同市八木町の旧新庄小で初めて開かれた。市からは指定管理料の支払いを2024年度で終える方針を示される中、参加者は施設の使い方や地域への思いなどを語り合った。

 旧新庄小を管理する新庄地域振興会が主催。西本梅、川辺、五ケ荘、吉富の旧小学校をそれぞれ管理する団体のほか、利用者や市職員ら約30人が参加した。

 交流会では、各団体が校舎の活用実態を報告。調理場を備えたランチルームを飲食店のお試し営業の場として住民に貸し出したり、木造校舎の懐かしい雰囲気を気に入った芸術家がアトリエに活用したりするなどの事例を紹介した。

 シェアオフィスとして教室を貸し出し、安定した収入で維持費を独自に賄える一方、テナントが入っていても指定管理料なしでは運営が立ち行かないなど団体によって状況が異なる話も出された。人口減少で運営に携わる人材がいないといった課題も挙がった。

 新庄地域振興会の池上幸一会長(70)は「今後の方向性を決める重要な時期。地域の枠を超えて意見交換を重ね、より良い道を見つけていきたい」と話した。次回は旧五ケ荘小で開かれる予定。

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