たいまつを手に荒々しい舞、無病息災を願う 国東市の成仏寺で修正鬼会【大分県】

タイレシと一緒に踊る鬼=11日夜、国東市国東町の成仏寺
タイレシと一緒に踊る荒鬼や災払鬼
鬼に変身する僧侶(中央)

 国東半島の六郷満山に古くから伝わる火祭り「修正鬼会(しゅじょうおにえ)」(国指定重要無形民俗文化財)が11日夜、国東市国東町成仏の成仏寺で開かれた。火の粉が舞う勇壮な祭りを一目見ようと、市内外から大勢の参拝客が詰めかけた。

 日が沈むと大たいまつに点火。僧侶が扮(ふん)する荒鬼、災払(さいばらい)鬼、鎮(しずめ)鬼の計3体が堂内に現れた。「オーニワヨー、ライショワヨー」のかけ声とともに荒々しい舞を披露。介添え役のタイレシと輪になって参拝客を囲み、たいまつで火の粉を振りかけた。

 修正鬼会は、養老年間に六郷満山を開いた僧仁聞(にんもん)が無病息災、五穀豊穣(ほうじょう)を願い始めたとされる。

 市内では同寺と岩戸寺(国東町)が1年交代で開催。16日には豊後高田市長岩屋の天念寺である。

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