私の夫(A男)が結婚以前に体験したお話です。いつもお財布の中身が減っていると感じていたA男から聞いた悲惨な出来事を紹介します。
仲間内の飲み会
A男は当時独身で暇を持て余していました。
かれこれ10年以上の長い付き合いになる気の知れたB男とC男も独身で、同じように暇を持て余す日々。
いつからか毎週金曜日はB男の自宅に集まり、家飲みを実施することが恒例となりました。
B男の自宅は徒歩圏内だったため、夜遅くに帰るときもあれば酔いつぶれて寝てしまうことも。
男3人のむさくるしいメンバーですが、A男は、彼らとは仕事のことやプライベートなこと……なんでも話せる関係を築けていると思っていました。
しかし、A男には長い間気になっていることがあったのです。
疑惑
気になっていることとはずばり、毎週金曜日の飲み会のあとお財布からお金が無くなっている気がするのです。
あまり多くの金額をお財布に入れる習慣がないため、使った金額は把握しているつもりなのですが、数千円から、ときには1万円近くなくなっていることもあります。
とは言え、毎週かなりの量のお酒を飲みますし、忘れてしまっているだけでお金を使っているのかな? と感じていました。
真相発覚
その日もいつも通りB男の自宅で、A男・B男・C男の3人でお酒を楽しんでいました。
集まってから数時間経ったころ、B男がトイレに立ったタイミングで、C男の携帯が鳴りC男も席を外すことになりました。
A男は1人で暇になり、なんとなしに横になったのです。
しばらくすると先にB男が部屋に戻ってきます。
なにやらゴソゴソしているな~と思って振り返ろうとした次の瞬間、B男が「ありがとさ~ん」と言いながら、A男のお財布から1万円抜いたのです。
10年以上の仲で信用していただけあって、ゾッとしました。
あまりの衝撃でA男はB男を問い詰めることはできませんでした。
結末
お財布事件のあとも変わらず飲み会は続いていました。
しかし、A男は以前のように気を緩めて楽しむことはできなくなってしまっていました。
うっかり寝てしまわないように、お財布を置いて席を立たないように、いつの間にかそんなことを考えながら過ごすように……。
そんななか、当時交際していた彼女と結婚することになったのですが、彼女にB男を紹介した際「あの人はなんだか危ない気がする。」と言われました。
自分のなかでも思う部分があったため、B男とは結婚を理由に距離を置きました。
お金がないなら、せめて相談してくれたらよかったのに……信頼していた友人だっただけに、残念な結末となりました。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Emi.A