焼け跡から性別不明の2人の遺体 1人暮らしの男女と連絡取れず 近くに店舗多く、買い物客ら困惑/さいたま

2人の遺体が見つかったアパート=11日午前10時ごろ、さいたま市中央区4丁目

 11日午前3時50分ごろ、さいたま市中央区本町西4丁目のアパート「ベルメール」で火災があり、木造2階建ての建物1棟が燃えた。焼け跡から性別など不明の2人の遺体が見つかった。

 浦和西署によると、アパートは1、2階それぞれ3部屋ずつの計6部屋があり、4世帯が入居していた。いずれも1人暮らしで、101号室の60代男性と203号室の80代女性と連絡が取れておらず、いずれもこの部屋から遺体が見つかった。住民の20代男性から「アパートの1階から火が出ている」と119番。男性は救急搬送されたが、命に別条はないという。もう1人は出火時、外出していた。周辺の建物に類焼はなかった。

 署は遺体の身元確認を急ぐとともに、出火原因を調べている。

 現場はJR北与野駅から西に約1.2キロの住宅街。近くには国道が走り、大型商業施設や飲食店などの店舗も多い地域だ。

 近くで働いていたことがあるという40代女性は「車でも自転車でもよく通る道。買い物に行こうとしたら、通行止めだった。これだけの消防車の数は見たことはなく、びっくりした」と困惑した表情。周囲には焦げ臭いにおいが立ち込めていて、アパートの隣のドラッグストアを訪れた買い物客が、不安げに見つめる姿があった。

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