冬の大山登山で男性100メートル滑落 助けを呼ぶも一晩気付かれず→翌日発見、悪天候で下山断念→遭難から2日ぶりに救助、命に別条なし

3連休、悪天候の山では遭難も発生しました。
10日、兵庫県から鳥取県大山町の大山へ登山に訪れた兵庫県の男性が約100メートル下へ滑落。
11日に捜索に向かった警察などが男性を発見しましたが、悪天候で下山できなかったため、救助隊とともに頂上避難小屋で一夜を明かし、12日午後に救助されました。

福光莉子 記者
「大山の頂上付近は悪天候で、見えない状況です」

琴浦大山警察署によりますと、11日午前7半頃、大山(鳥取県大山町)を登山中のパーティーが、離れた場所から男性の声がするのに気づき、救助を求めていると判断して警察に通報しました。

場所は大山の7合目から9合目付近で、警察や山岳協会の救助隊らが現場に向かい、午前11時50分頃、登山ルートから100メートルほど下にいた男性を発見しました。

男性(60代)は兵庫県から来て、10日から1人で大山登山中だったということですが、午後、下山中に誤っておよそ100メートル下へ滑落。
動けなくなり、大声で助けを求めていましたが、10日は気付かれず、一夜明けた11日になって、ようやく声が届いたとみられます。

11日は夕方までヘリでの救出などを試みましたが、悪天候などから断念。
夜になってから男性を引き上げ、午後11時頃に頂上避難小屋に収容し、警察や山岳協会ら救助隊とともに避難小屋で一夜を明かしました。

そして12日午後2時過ぎ、スノーボートに乗せられた男性が救助隊とともに登山道入り口まで下山し、その後、救急車で病院へ搬送されました。

男性は肋骨を折っている可能性があるほか、頭部打撲、両手指に凍傷を負っていますが、命に別条はないということです。

この連休中、大山の頂上はどのような状況だったのでしょうか。

けさ、大山9合目付近で登山客が撮影した写真を見ると、猛吹雪で辺りは真っ白です。

登山者
「命の危険を感じて撤退しました。(Q.それ以上行くと戻れない?)何も見えんかったね」
「ちょうど途切れちゃったしね人の流れも」

大山町では12日朝まで強風注意報が発表されるなど、大気が不安定な状態が続いていたということです。

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