『新空港占拠』吉田健悟演じる綾部が怖すぎる 『真犯人フラグ』刑事役とのギャップ

櫻井翔が主演を務めるドラマ『新空港占拠』(日本テレビ系)第5話にて、「羊」役を山本千尋、「兎」役を安斉星来、リーダー格の「龍」役を髙橋メアリージュンが演じていることが判明した。エピソードを通じて、物語に登場する動物の正体でまだ明かされていないのは犬、鼠、そして山猫の3つの動物に絞られた。

和泉(ソニン)の疑惑も解消され、「獣」の面が全員取れたこともあり、物語は後半戦に差しかかったと言える。“考察班”の動きも一旦の休息といった様相ではあるが、ファンの間で盛り上がっている話題を紹介していこう。

■吉田健悟「さまざまな罵詈雑言を受けております」

裕子(比嘉愛未)は謎の男(ジェシー)に命を救われるが、男いわく裕子が「愛する人を殺した」という衝撃の事実が明らかになる。そんな中、注目を集めているのは、裕子たちを執拗に追う偽の警官・綾部(吉田健悟)の存在だ。SNS上では彼の恐ろしい動きや表情が多くの視聴者の話題となっており、「サイコすぎる」「(薬を)ガリゴリやる時の一連の動きがめちゃくちゃ怖い」との声が挙がっている。特に、ロッカーに隠れた裕子を追い詰めるかのように一歩一歩と迫ってくる姿には、画面越しにでも緊迫感が伝わってくるようだった。

吉田は、以前『真犯人フラグ』(日本テレビ系)における刑事の“おっちー”こと落合和哉役を演じており、今回もまた“偽”ではあるものの刑事役を演じている。『真犯人フラグ』で見せた落合の愛嬌溢れる笑顔とは打って変わって、綾部が見せるのは猟奇的な笑顔。同一人物が演じているとは思えない笑顔のギャップもまた恐ろしい。

そんな綾部に怯える視聴者の反応は、本人にも届いている。綾部を演じる吉田は、自身のXにて「さまざまな罵詈雑言を受けております」と皮肉まじりにコメントしつつも、「正直嬉しいです。魂込めて綾部朔を演じていきます」とポストしている。綾部というキャラクターは、物語が進むにつれて重要な要素を担っていくだろう。『新空港占拠』での“怪演ぶり”は、吉田にとっての新境地を開拓するに違いない。

第5話では、武蔵(櫻井翔)が和泉に対する川越殺害の疑惑を払拭しようと信じていた中、和泉の持ち物から“あるもの”が見つかってしまう。それは、獣がつけていると思われる犬の仮面だ。この発見により、ファンの間でも「犬の正体は一体誰か」という議論が白熱しつつある。

一部の人々は、犬の仮面が和泉の鞄の中で見つかった事実から、この犬は警察組織内部の人物である可能性が高いと推測している。さらに、仮面をつけた獣の身長を示すポスタービジュアルも重要な手がかりとされている。このビジュアルは、仮面を被った獣たちが一列に並んでおり、これまでのファンの間の考察にも頻繁に引用されてきた。

濃厚とされているのは、事件に対する反応の速さや、三郎の動向を常に監視できる立場にあることから、本庄(瀧内公美)が犬であるという見解だ。しかし、仮面を被った獣の中で犬の身長が比較的低いことを考慮すると、本庄が犬であるという説には矛盾が生じるとも指摘されている。

一方で、情報分析官として駿河(宮本茉由)と同じ役割を担う岩槻(白石聖)にも疑いの目が向けられている。しかしこの説が正しい場合、物語の展開としては前作『大病院占拠』の事件時と似たような状況になり、新鮮味に欠けるという意見も存在する。

和泉の鞄から犬の仮面が発見されたことで、物語は新たな謎へと進展し始めた。「龍」が素顔を晒した今、犬はきっと武蔵のすぐ側で物語の顛末を見届けているはずだ。
(文=すなくじら)

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