「晴れ時々くもり」ってどのくらい晴れるの?「一時」とどっちが晴れやすい??気象予報士が解説

天気予報でよく聞く、「時々」という言葉。

「晴れ時々くもり」や「くもり時々雨」など聞きなじみがありますが、「時々」って具体的にどれくらいなのか、基準はあるのでしょうか。また、「一時」との違いは…?

今回は、気象予報士・防災士・野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、誰かに教えたくなる天気の豆知識を解説してもらいます!

「時々」には明確な基準がある!

天気予報で使われる「時々」という用語は、「その現象が1日の半分未満しか発生しない」という意味です。
つまり「晴れ時々くもり」なら、「くもり」という現象が1日の半分未満しか起きない、ということになります。

半分未満ということですから、「晴れ時々くもり」の日はくもりの時間より晴れの時間のほうが長い、ということ。
逆に「くもり時々晴れ」なら、くもりの時間のほうが長くなります。

「時々」と「一時」はどちらが長い?

「一時」という用語は、「その現象が1日の1/4未満しか発生しない」という意味です。

前述のとおり「時々」は「1日の半分未満」ですから、「一時」のほうが「時々」よりも短いということになります。

また、1日の1/4未満ということは、つまり6時間未満。

通常、洗濯物を外に干すときは6時間以上干している人が多いと思いますので、たとえば「晴れ一時くもり」という予報が出ている日であれば、「洗濯物に日の当たる時間が少なからずある」と期待できます。

じつは"断続的"に発生

「時々」の場合も「一時」の場合も、その現象が断続的に発生することを表しています。

つまり「晴れ時々くもり」なら、「何度も晴れたりくもったりするけど、くもっている時間をすべて合計しても1日の半分未満」ということ。

「一時」も同様で、その現象の合計時間が「1日の1/4未満」ということになります。

さりげない情報も味方につけよう

Andrey Bukreev/gettyimages

ふだん何気なく聞き流してしまいがちな天気予報ですが、ちょっとした言葉のなかにも有用な情報が詰まっています。

たとえば「晴れ時々くもり」と「晴れ一時くもり」の日があったとしたら、「一時くもり」のほうがくもる時間が短いですから、ふとん干しは後者の日のほうがより向いているということ。

あるいは、「くもり一時雨」と言われた場合、雨が降る時間が短くても複数回降る可能性があるので、一度雨が降ってやんだあとでも念のため雨具を持って行くのが得策ということになります。

さりげない情報を味方につけることで、日々の家事やおでかけがちょっとずつ便利になります。

ぜひ天気予報にひそむ情報を活用してみてください。

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。Instagramは「@megumi_kitchen_and_atelier」。

編集/サンキュ!編集部

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