GT300では「戦い方や意識も違う」も「やることは一緒」。佐々木大樹が目指す目標はひとつ

 2024年から、スーパーGT GT300クラスに参戦するKONDO RACINGの56号車ニッサンGT-RニスモGT3をドライブすることになった佐々木大樹が、2月8〜9日に静岡県の富士スピードウェイで行われたGT300クラスの特別スポーツ走行で、今季初テストをこなした。活動の場を移す佐々木に、2024年に向けた意気込みを聞いた。

 佐々木は2012年からスーパーGTに参戦を開始。2014年から10年間GT500クラスで戦ってきた。2024年、KONDO RACING所属は変わらないが56号車に加わり、2017年以来ひさびさにジョアオ・パオロ・デ・オリベイラとコンビを組む。

 また、佐々木にとってニッサンGT-RニスモGT3をドライブしGT300でフル参戦するのは、2013年に星野一樹と組んで以来。その間にGT-Rも大きな変貌を遂げており、「僕のスーパーGTフル参戦一年目がGT-Rなのでドライブした経験はありますが、その頃と比べるとすごく進化しているのを感じましたね」と佐々木はテストを振り返った。

 ひさびさのオリベイラとの仕事についても、「まだ2日間しか一緒にやっていませんが、JPさん(オリベイラ)は今でもGT500に乗れば絶対に活躍ができるレベルの選手ですし、一緒にやっていて楽しいですよ」という。

「走り方の違いもありますけど。GT500からGT300に移ると言っても、速く走るドライビングはそんなに変わらないことですから。違和感なく、スムーズに仕事ができています」

 これまで10年に渡ってGT500クラスで戦ってきた佐々木だが、GT300に戦いの場を移すことは、どんな意味を持つのだろうか。佐々木に聞くと「56号車は常にチャンピオン争いをしているチームなので、タイトルを意識する戦いになると思います」と語った。

「昨年までの24号車では、これまでの流れで言うと少し意識が違い、ヨコハマとの開発のなかでシーズン中に1回は勝ちたい、その積み重ねた先にチャンピオン……というのがありました。しかし、56号車は現実的にチャンピオンを争う存在ですよね」

「同じKONDO RACINGではありますが、戦い方や意識も違います。どちらもすごくやり甲斐はありますが、『チャンピオンを目指す』ということは、僕としても良い刺激になると思っています」

 長年チャンピオン争いを展開しているKONDO RACING、そしてニッサンGT-RニスモGT3、経験とスピードをあわせもつ佐々木/オリベイラのコンビは多くのライバルたちからも“最強”のパッケージではないかとの呼び声が高い。もちろん目標は佐々木の言葉にもあるとおりチャンピオンだが、やることはシンプルだと考えているようだ。

「ドライバーとしてはやることは一緒で、常にJPさんとともにその時のベストを尽くし、それが結果に結びついてくれたら……というところですね。自分たちがどうこうと言うより、ベストの仕事をしなければと思っています」と佐々木は語った。

「スーパーGTは何が起きるか分からない、気が抜けないレースですし、運も味方にしないと勝つことができない。サクセスウエイトもありますし、運を味方にしたいですね。味方ではないときでもしぶとく戦いたいと思っています」

「とにかく自分たちのベストを尽くし、チャンピオンを獲りたい気持ちが強いです」

2024GTE特別スポーツ走行 KONDO RACINGのニッサンGT-RニスモGT3
2013年にGT-RでGT300クラスを戦った佐々木大樹
2024GTE特別スポーツ走行 ひさびさにコンビを組む佐々木大樹とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
2024GTE特別スポーツ走行 KONDO RACINGのニッサンGT-RニスモGT3

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