「団体客から家族や少人数でくる方がかなり増えた」コロナ禍明けで“春節訪日客”に変化 迎える側もあの手この手

2月12日は3連休の最終日。この連休にお出かけされた方も多いのではないでしょうか。時を同じくして中国では大型連休「春節」がスタート。コロナ禍を超えて、静岡県内にも観光客が押し寄せることが期待されていましたが、どうやらその様子は変わっているようです。

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暖冬が後押しをして、原木は満開に、川沿いも見頃を迎えつつある河津桜。開催中の河津桜まつりには多くの観光客が訪れていますが、中には中国人観光客の姿もありました。

<中国人観光客>
Qサクラはどうですか
「いいですね。美しい。たくさん写真を撮りました」
Q春節の休み期間ですか
「そうです。長い休みです。日本で10日間、過ごします」

中国の旧正月「春節」。おとといから大型連休が始まりのべ90億人が移動するとされています。

<滝澤悠希キャスター>
「午前11時45分の御殿場のアウトレットの上空です。密集しているというほどではありませんが、買い物客でにぎわっている印象です。スーツケースを引く人の姿もありますね。遠方からいらっしゃる方も一定数いるようです」

コロナ禍が終わり、本格的に中国人観光客が戻るかと期待されていましたが、どうやら元通りというわけではないようです。

バスツアーでやってきた台湾からの旅行客。春節に日本で桜を見ようとすると早咲きの河津桜が選択肢に入ります。

<台湾人添乗員>
Q河津のツアーは人気?
「このシーズンは、ちょうど河津桜が、時間が合いますから、見どころですよね」

梅が見頃を迎えた静岡県熱海市の熱海梅園。春節で目立つのは中国人観光客だけではありません。

<熱海市観光協会 斉藤三義さん>
「中国の団体(客)もいるんですけど、香港の方も多いみたいで、結構多いです」

中国は景気の低迷が長引き、コロナ禍で節約志向が広がったこともあり、春節で移動するのべ90億人のうち72億人が自家用車で移動し、中国国内を目的にする旅行がトレンドです。

このため、以前に比べると同じ春節に休みを取る台湾や香港からの旅行客の方が戻っている印象があるそうです。

2024年の春節で見えてきた傾向はもう1つあります。

<台湾からの観光客>
「ベリービューティフル」

静岡市駿河区の久能山東照宮を訪れていたのは、台湾からの家族連れ。団体ツアーではなく、自ら電車やバスで観光するといいます。

<久能山東照宮 竹上政崇権禰宜>
「これまでは団体で来られる方が多かったのですが、最近は家族単位や少人数でくる方がかなり前より増えた」

静岡市清水区の「エスパルスドリームプラザ」では、コロナ禍前に比べて、外国人観光客の利用は個人客が8割ほど戻っているのに比べ、団体ツアー客は1割程度しか回復していないのです。それでも、ドリームプラザでは変化に対応したおもてなしを考えています。

<ドリームプラザ 村上直矢取締役>
「中国人の方にも来ていただけるように翻訳などの対策をしているので、来ていただけたらうれしい」

2月17日まで続く春節の大型連休。中国人などの観光客をいかにして取り込むか対策が求められます。

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