NY外為市場=ドル小幅高、米指標注視 ビットコイン5万ドル回復

[ニューヨーク 12日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して小幅に上昇した。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始時期を巡る手がかりとして、今週発表される米国のインフレ率と小売売上高が注目されている。

一方、暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが2021年12月以来となる5万ドル台を回復した。現物ビットコイン上場投資信託(ETF)への資金流入が支援した。終盤は5.6%高の5万00207ドル。

ドル指数は0.1%高の104.12。13日に発表される1月の消費者物価指数(CPI)で、インフレ率が目標の2%に向かって鈍化しているとの一段の確信をFRBが得られると見込まれている。

ロイターのエコノミスト調査によると、1月CPIは前年同月比2.9%上昇と前月の3.4%上昇から鈍化する見通し。FXコンサルティング会社クラリティーFX(サンフランシスコ) のエグゼクティブディレクター、アモ・サホタ氏は「心理的には、総合CPIの伸びが前年比2.9%であったとしても、2%台に低下することは市場心理にとって良い後押しになる」と述べた。

CPIの発表に先立ち、米ニューヨーク連銀が12日発表した1月の消費者調査によると、1年先と5年先のインフレ期待はそれぞれ3%、2.5%で横ばいとなった。一方、3年先のインフレ期待は2.4%で、昨年12月の2.6%から低下し、2020年3月以来の低水準となった。

サホタ氏は「市場は13日に向けてかなり良好なムードで、同様の結果が得られることを期待している」と述べた。

ロイター調査によると、15日に発表される1月の小売売上高は0.1%減となる見通し。昨年12月は0.6%増だった。

ユーロ/ドルは0.1%安の1.0771ドル。序盤には10日ぶりの高値を付けたが下げに転じた。14日にはユーロ圏の第4・四半期域内総生産(GDP)が発表される。

ポンド/ドルはほぼ変わらずの1.2628ドル。ドル/円も横ばいの149.31円。

ドル/円 NY終値 149.34/149.35

始値 149.01

高値 149.47

安値 148.94

ユーロ/ドル NY終値 1.0771/1.0775

始値 1.0768

高値 1.0785

安値 1.0757

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