全国高校選抜大会 空手男子 総合力と団結力で初戦突破を目指す大分南 【大分県】

昨年10月に開催された空手道の県高校新人大会で団体の組手、形の2種目で優勝した大分南。個人でも多くの選手が優勝、上位入賞を果たした。続く全九州高校新人大会ではプレッシャーやアップ不足に苦しみながらも団体組手、団体形、個人形で全国高校選抜大会への切符を手に入れた。

現在部員は1年生3人、2年生4人。突出した力の持ち主はいないが、それぞれが足りない部分を補い、支え合うことで大きな力を発揮する総合力、団結力のチームだ。苦しい戦いとなった九州大会でも「大分南らしさ」で勝利をもぎ取った。「九州大会の団体組手は3位までに入れず、4校で一つの枠を争う代表決定戦に回った。後半勝負に持ち込むために1人1人が自分の役割を果たしたことで勝ち切ることができた」と高橋誠監督。ギリギリの場面を乗り越えたことでチームの絆は強くなり、自信も手に入れたという。

試合を想定して練習する大分南の選手たち

全国選抜では5位通過のため、初戦から強豪校(他地域の1位)と当たる可能性が高い。まずは初戦突破が大きな目標となる。「勝負の分け目でポイントを取れなければ勝てない。技が途切れないよう、頭を使って戦う必要がある」。高橋監督の言葉通り、選手たちは技を出す前後で次へつながる一手を考えながら本番さながらの練習に取り組んでいる。

全国大会を前に気合も十分。チームの精神的支柱であるキャプテンの野上璃通(2年)は「うちの強みは団結力。絶対全国へ行こうと声をかけ合い、切符を手に入れた。練習通りにやるべきことをやり、上位を目指したい」。スピードと度胸に定評があり、全国でも活躍が期待される小原康聖(同)は「目標はベスト8以上。自分が勝って勢いをつけたい」と前を向く。練習以外の学校生活でも、「周りに頼られ、任せられる人間」を目指し、精進を重ねる選手たちが、全国の舞台での飛躍を誓う。

 今年のチームは総合力と団結力が特徴

(甲斐理恵)

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