鹿児島県屋久島町の栗生集落に暮らすベトナム人と日本人が「災害時にどう助け合えるのか」を学ぶ講習会が4日、栗生生活館であった。集落内の縫製工場で働くベトナム人技能実習生13人と地域住民29人が参加。地震や津波、台風時の避難方法などの説明を受け、親睦も深めた。
県国際交流協会と屋久島町の共催。同集落は人口398人(243世帯)で、高齢化率は54.52%と高い。山崎順仁栗生区長(71)は「外国人実習生は若年層が多く、集落活動にも貢献している」と話す。
会では、町の防災対策をはじめ、天気予報の見方、災害時に使う言葉をまとめた「やさしい日本語」などを学んだ。その後、混成の6グループに分かれて交流。集落の航空写真とハザードマップを広げ、言葉やジェスチャーを交わしながら、住居や工場、災害時の避難場所、経路などを確認した。
昨年11月に来島したダン・ハーイ・イーさん(30)は「ベトナムは地震や津波がほとんどないので勉強になった」。山崎区長は「地域住民にとっても、貴重な講習だった。これからも実習生と交流を深め、互いに協力しあって暮らしていきたい」と話した。