米上院、ウクライナ支援法案で前進 13日にも採決か

David Morgan Richard Cowan Patricia Zengerle

[ワシントン 12日 ロイター] - 米上院は12日、ウクライナ、イスラエル、台湾への支援を盛った953億4000万ドルの法案採決に向けて前進した。

手続き上の動議を66対33で可決し、最終審議に進むための最後のハードルをクリアした。可決には60票以上の賛成が必要だった。

上院指導部は14日の法案採決を見込んでいたが、ウクライナ向け追加支援に反対する共和党強硬派議員らが12日夜、上院議場で長時間の演説を始めた。側近によると、13日早朝にも審議時間を使い果たす可能性が高く、民主党上院トップのシューマー院内総務は同日中に採決に踏み切ることが可能になる。

ただ、法案が上院を通過しても、下院で可決されるかどうかは一段と不透明になっている。

共和党のジョンソン下院議長は12日の声明で「上院から国境政策の変更を一つも受け取っておらず、下院はこの重要な問題について独自の意思を持ち続けなければならない」と述べた。

法案はウクライナ支援に610億ドル、イスラエルに140億ドル、台湾などインド太平洋のパートナー支援に48億3000万ドルを充てる。また、パレスチナ自治区ガザやヨルダン川西岸、ウクライナなど世界の紛争地域の人道支援に91億5000万ドルを充てる。

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