「たべすぎてんたー」幸せ呼ぶ福井の方言、ネイティブ音声で紹介 県がHP、観光地にQR付きカード

福井の方言の魅力を紹介するサイトのスマホ版

 北陸新幹線の福井県内延伸に合わせ、福井の方言を観光誘客に活用していこうと、福井県は独特のイントネーションの方言の魅力を伝えるホームページを開設した。外国語の学習サイトのように単語や会話例を音声付きで紹介。サイトのQRコード付きのカードをタクシーや観光地などに設置し、観光客が気軽にアクセスできるようにしていく。2月18日には記念の講演会も開く。

 ホームページ(「しあわせを呼ぶ福井の方言」で検索)は1月25日に開設。福井の方言の成り立ちのほか、「おぼこい」「ちゃがちゃが」「てんぽな」などの単語16個を嶺北地域、嶺南地域に分けて掲載している。会話例も嶺北、嶺南それぞれ6例ずつ紹介。「ひっでおいしーで、たべすぎてんたー」などの例文に「とてもおいしくて、食べ過ぎてしまった」と“共通語訳”を添えている。

 単語も会話例も県内で活躍する劇団員が音声録音に協力。“ネーティブスピーカー”の流ちょうな発音で方言の響きが楽しめる。カードは3万枚用意し2月下旬ごろからタクシーや主要観光地、観光案内所に順次設置する。

 県民に方言の魅力を再確認してもらうための講演会は、福井県立歴史博物館で18日午後1時半から。同県越前市出身で北陸の方言に詳しい加藤和夫・金沢大学名誉教授が基調講演する。年代や国籍が異なるゲストによるディスカッションも行われる。

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