大王と北越、業務提携へ 紙業界厳しく、技術協力

 大王製紙と北越コーポレーションは13日、生産技術や物流といった幅広い分野で、戦略的業務提携に向けた検討を始めると発表。デジタル化の進展による国内の紙需要の減少など厳しい経営環境を踏まえたとしている。製品の品質向上や輸送で協力し、生き残りを図る狙い。5月をめどに契約締結を目指す。

 紙や原料のパルプの生産性を上げ、原価を低減させるために技術協力する。原材料も互いに融通。物流倉庫の相互活用や共同配送で、物流の人手不足が深刻化する「2024年問題」に対応する。23年9月に提携の議論を具体化したという。

 北越は12年に大王の経営陣と対立した創業家から株式を買い取り、筆頭株主となった。

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