トルコ12月経常赤字は21億ドル、予想下回る 24年も改善との見方

[アンカラ 13日 ロイター] - トルコ中央銀行が13日発表した2023年12月の経常収支は、赤字が20億9100万ドルと予想を下回った。アナリストは大幅な改善と評価し、今年もこの傾向が続くとの見方を示している。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は33億ドルの赤字、11月は27億7000万ドルの赤字だった。

QNBフィナンスバンクは第1次所得収支の赤字が予想を下回ったことが主な要因の可能性があると分析した。金とエネルギーの輸入を除いた経常収支は41億ドルの黒字で、前年の34億ドルの黒字から拡大したとしている。

2023年の赤字は452億ドルで、対国内総生産(GDP)比4.1─4.2%と、前年の488億ドル(対GDP比5.4%)から減少した。

市場予想の469億ドルを下回ったが、トルコの中期計画の予測である425億ドルを上回った。

エコノミストは経常収支の改善が24年も続くとみており、ロイター調査によると通年で357億ドルの赤字となる見込み。

QNBフィナンスバンクは季節的に観光収入が減少するとして、今後数カ月は毎月の赤字が40億ドル程度と高水準にとどまると予想している。

「しかしエネルギー価格の下落や金輸入の減少、経済活動の鈍化により、昨年より改善するだろう」と指摘。24年の赤字予想を50億ドル引き下げ300億ドル(対GDP比2.5%)とした。

© ロイター