米利下げ開始時期、6月との見方強まる 予想上回るCPI受け

[13日 ロイター] - 米労働省が13日に発表した1月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比3.1%上昇と市場予想の2.9%を上回ったことを受け、フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場では、米連邦準備理事会(FRB)がインフレ率の低下に十分な自信を持って利下げを開始する時期が6月になるとの見方が強まった。

従来は4月30日─5月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが開始されるとの見方が優勢だった。

スパルタン・キャピタル・セキュリティーズのチーフ市場エコノミスト、ピーター・カーディロ氏は「インフレ率があと1─2カ月高水準にとどまれば、6月利下げ開始との見方に別れを告げ、おそらく9月が視野に入ってくる」と指摘。今回の予想を上回るCPIは「インフレが克服されたと言うのは時期尚早とFRBが示唆してきたことの一部」と述べた。

1月CPIの伸びの大部分は、住居費の前月比上昇率が0.6%と、12月の0.4%から加速したことにある。

サービス価格も上昇し続けており、医療関連サービスは0.7%、航空運賃は1.4%、それぞれ上昇した。

インフレーション・インサイツのオマル・シャリフ氏は「FRBの様子見姿勢を正当化するようなコアサービス部門全般の(価格)上昇が見られた」と指摘。2023年後半には好ましいディスインフレデータがいくつか出たが、価格は一直線に下降するのではなく、ある程度上下に振れると見込まれていたと述べた。

© ロイター