南ア、ICJに判断要請 イスラエルのラファ侵攻方針巡り

Nellie Peyton

[ヨハネスブルグ 13日 ロイター] - 南アフリカは13日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザで行っている攻撃を多くの避難民が集まっている最南部ラファにも拡大させる計画について、国際司法裁判所(ICJ)に対し、パレスチナ人の権利を守るための追加的な緊急措置が必要か判断するよう要請したと明らかにした。

南アは昨年末、イスラエルがジェノサイド(大量虐殺)防止に関する条約に違反しているとICJに提訴。これを受けICJは1月26日、イスラエルに対しガザ地区でジェノサイドを防止するためにあらゆる措置を講じるよう命じた。ただ、ジェノサイドであるかどうかの判断は示さず、戦闘停止についても言明しなかった。

南ア大統領府は声明で「イスラエルが表明したラファに対する前例のない軍事作戦で大規模な殺害、被害、破壊が引き起こされ、その結果、さらに大規模な殺害、被害、破壊がもたらされると深刻に懸念していると、2月12日に提出した要請書で裁判所に伝えた」とし、「これはジェノサイド防止に関する条約と、1月26日のICJの命令の双方に対する深刻、かつ回復不能な違反となる」とした。

ICJは南アから要請があったか、コメントを控えている。

過去には、現地の状況の変化を受けICJが追加的な緊急措置を認めた事例がある。

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