福島県南相馬市産大豆でクラフトビール 東京の醸造所で仕込み式 4月9日完成予定 あぶくま信金など協力

 福島県南相馬市産の大豆を使ったクラフトビールが誕生する。仕込み式が13日、東京都大田区のよい仕事おこしプラザで行われた。4月9日に完成する予定。

 南相馬市によると、同市の大豆の収穫量は県内市町村で最も多い。2022(令和4)年産で380トンを収穫した。クラフトビールに使われる大豆の品種は「里のほほえみ」で、県の奨励品種となっている。豆腐やみその原料として出荷されているという。今回はあぶくま信用金庫(本部・南相馬市)の協力、全国の信用金庫でつくる「よい仕事おこしネットワーク」の仲介で大鵬(東京都)がビールの製造を手がける。

 仕込み式では、門馬和夫南相馬市長、大豆を提供した市内の泉ニューワールドの佐藤哲也社長、あぶくま信用金庫の太田福裕理事長、よい仕事おこしネットワークの事務局を務める城南信用金庫(東京都)の川本恭治理事長、大鵬の大屋幸子社長らが都内大田区にあるレストラン兼ビール醸造所「羽田スカイブルーイング」の醸造釜に麦芽などを入れた。

 佐藤社長は「このビールをきっかけに南相馬市を多くの人に知ってもらいたい」と語った。

 製造本数は千本程度を見込んでおり、完成後は羽田スカイブルーイングなどで販売する。

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