中学生の数学指導に会津大生ら派遣 市内全校で年100時間程度 福島県会津若松市教委が新事業 新年度から

 福島県会津若松市教委は新年度、会津大の学生らを市立すべての中学校・義務教育学校に派遣する「あいづっこ数学サポートティーチャー事業」に乗り出す。生徒と年代の近い学生が「先生」となり、親しみやすい立場で数学の成績向上に導く。室井照平市長が13日、関連経費を盛り込んだ新年度の一般会計当初予算案を発表した。

 市教委は、数学が得意な学生や教員OB・OGを募り、サポートティーチャーに委嘱する。年間100時間程度ずつ各校を訪問。テスト前の放課後や長期休み中の2時間ずつ、生徒の自主学習に付き添う。事業費は謝礼で111万円。

 若松一中では昨秋から、教職員を目指す会津大の3年生らがボランティアで授業をサポートしており、こうした動きを有償で拡充させる。

 市教委によると、今年度の全国学力・学習状況調査(数学)の正答率の市内平均は43%だった。

■新年度一般当初予算案 過去最大の544億3500万円

 会津若松市の新年度一般会計当初予算案は、前年度比44億9800万円(9%)増で、過去最大の544億3500万円となった。主な歳出として、用地取得費を中心とした県立会津総合病院跡地の利活用事業費8億4455万円や市役所新庁舎の建設工事・関連整備費36億6998万円、脱炭素先行地域の推進に伴う事業補助金7億459万円などを計上した。21日開会の通年議会2月定例会議で提出する。

© 株式会社福島民報社