旧県民会館跡地、にぎわい創出へ貸し出し 山形市、新市民会館着工まで

山形市がイベント用に貸し出す人工芝を敷設したスペース=同市・旧県民会館跡地

 山形市が旧県民会館跡地(山形市七日町3丁目)で進める新市民会館の整備に関し、市は13日、建設に入るまでの間に用地の一部をイベント用スペースなどとして貸し出す取り組みを始めたと発表した。市中心部のにぎわい創出が目的で、利用可能期間は2025年度末までの予定。

 市は昨年11月、旧県民会館跡地を県から約7億円で取得した。28年度の完成を見込み、公的資金を投入し民間が建設、管理、運営を一括して担うDBO(デザイン・ビルド・オペレート)方式で整備を進めている。24、25両年度は着工しないため、空白期間の有効活用を目指すこととした。

 貸し出すのは道路沿いの一部で、約750平方メートルに人工芝を敷設した。今後は水道と電気も整備する。利用例として市は、文化や芸術活動、食品販売、マルシェの開催などを想定している。利用料は1出展(100平方メートル)で1時間当たり160円から。

 最初の試みとして、15、16の両日、文翔館前で行われる旧暦山形初市に合わせ、キッチンカーマルシェを開催する。佐藤孝弘市長はこの日の定例会見で「現在は更地の状態。建設前の期間で何もしないのはもったいない。今ある“資源”を有効活用したい」と述べた。

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