米スペースX、従業員事故で罰金 当局が安全上の問題指摘

Marisa Taylor

[ワシントン 13日 ロイター] - 米労働安全当局は、イーロン・マスク氏率いる米宇宙企業スペースXのワシントン州にある工場で起きた事故を受け、今月同社に3600ドルの罰金を科した。ロイターが入手した当局検査記録で明らかになった。

同州の労働当局検査官は昨年12月、作業員の苦情を受けてスペースXのレドモンド工場を訪問した際に安全規則違反を発見した。

検査官は同工場では徹底した安全プログラムや作業規則の適切な伝達、違反を是正する仕組みが欠如していると結論付けた。同工場では、作業中に材料のロールが落下して従業員の足が「切断寸前」となる事故が発生していたという。

スペースXの担当者は、事故を受けて問題に対処したと検査官に説明した。

一方、検査官は材料のロールはかなりの重さがあったにもかかわらず、つま先を保護する靴を履くことを同社が従業員に義務付けていなかったことを問題視した。

ロイターが昨年末に行った調査では、スペースXが国内施設で作業員の安全に関する規則や標準的慣行に従っていなかったことが明らかになった。インタビューや政府記録によると、スペースXでは2014年以降、従業員が負傷する事故が少なくとも600件以上起きている。

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