ボランティア一日4時間に拡大 石川県、19日から 「もっと働きたい」の声受け

損壊した建物から荷物を運び出すボランティアスタッフ=11日午前11時半、輪島市河井町

 能登半島地震の被災地に入る一般ボランティアについて、石川県は19日から現地での活動時間を拡大する。ボランティアは現在、早朝に金沢を出発して日帰りで活動するため、一日2~3時間程度の活動となっているが、帰りのバス時間を遅らせることで4時間程度を確保する。馳浩知事が14日の記者会見で方針を述べ、今後はさらなる活動のため、被災地でボランティアが宿泊できないか検討する意向も示した。

 一般ボランティアの活動をめぐっては、金沢から被災地への往復で計8時間を要する日もあるなど、1日の大半を移動に費やさざるを得ない現状があり、参加者から「もっと働かせてほしい」との声が上がっていた。

 県によると、輪島、珠洲、能登町の各市町では19日からボランティアの帰りのバスの時間を1時間半、穴水町では1時間それぞれ遅らせる。

 さらに能登地域の8市町では現在一日当たり250人が活動しているところを、来週からは295人に増やし、被災家屋の片付けなどの作業を加速させる。会見で馳知事は一般ボランティアの登録が2万5千人いることに触れながら「もっと現地に送れるよう工夫したい」と話した。

 会見では、全国の災害被災地での活動経験を持つ専門ボランティアに関し、13日時点で114団体が県内で活動していることも説明した。

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