ロシア、北極評議会への年次拠出停止 西側加盟国との関係悪化

[14日 ロイター] - ロシア外務省は、北極評議会への年次拠出金支払いを停止したと明らかにした。全加盟国の参加で「実際の作業」が再開されるまで拠出を停止するとしている。国営通信のRIAが報じた。

北極評議会は北極圏の自然保護、経済開発、捜索救助活動などを討議する政府間協議体で1996年に設立された。フィンランド、ノルウェー、アイスランド、スウェーデン、ロシア、デンマーク、カナダ、米国が加盟しているが、ロシアのウクライナ侵攻後、西側の加盟国とロシアの間で協力が停止されている。

昨年は北極評議会のプロジェクト130件の約3分の1が保留となり、新たなプロジェクト実施や既存プロジェクトの更新も見送られている。

ロシア外務省は北極評議会からの脱退は現時点で検討していないと説明した。同省報道官は先週、北極評議会が「ロシアに非友好的な機関」になれば加盟を継続するか検討すると述べていた。

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