午後3時のドルは2カ月ぶり高値圏150円半ば、介入警戒で上値重い

Shinji Kitamura

[東京 14日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅ドル安/円高の150円半ばで取引されている。2カ月ぶり高値となる150円台へ上昇したことで、日本政府の円買い介入に対する警戒感が高まり、上値を買い上がる動きは限られたという。

東京市場のドルは、朝方の150円後半から半ばへじり安となった。前日海外で予想を上回る1月米消費者物価指数(CPI)を受けて一時150.88円まで上昇したが「介入警戒感が一気に高まる151円台にかけて、売りに回る向きが増える」(上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏)といい、その後は売りに押された。

相次ぐ円安けん制発言も、上値を押さえる一因となった。神田真人財務官はきょう朝方、「必要があれば状況をとらえ、最も適切な対応を取る」などと発言したほか、昼過ぎには鈴木俊一財務相が、円相場を「高い緊張感を持って見守っていきたい」と述べた。

市場では「今すぐに介入が行われるわけではないようだが、前回高値の151円台から円安局面では、いつ入ってもおかしくない状況」(外銀アナリスト)と警戒する声が出ていた。

ドルは22年10月、34年ぶり円安水準となる151.94円まで上昇した後、巨額介入で翌年1月に127円台まで反落した。昨年11月にも151.92円まで買われたが、米連邦準備理事会(FRB)幹部のハト派発言や植田和男日銀総裁の「チャレンジング」発言などを経て、翌月には140円台まで売られた。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 150.51/150.52 1.0714/1.0715 161.26/161.31

午前9時現在 150.72/150.73 1.0707/1.0711 161.39/161.43

NY午後5時 150.79/150.82 1.0707/1.0711 161.47/161.51

© ロイター