“青崩峠トンネル”難関突破「貫通石」 “真田神社”難攻不落の上田城 合格祈願人気スポット

飯田市役所に置かれている難関突破の「貫通石」

いよいよ受験シーズン。特集は、頑張る受験生への応援も込めて、長野県内で人気・話題となっている合格祈願のスポットを紹介します。難関突破の「石」、難攻不落の「神社」、そして、夢への「切符」です。

飯田市役所

飯田市役所の正面玄関から入ってすぐの市民協働サロンに置かれた、いかつい「石」。

ただの石ではありません。難関を突破した「貫通石」です。

受験生:
「(トンネル)貫通したっていうことで、自分も受験、貫通、合格・突破できるように頑張りたいです」

画像提供:国土交通省飯田国道事務所

飯田市南信濃と浜松市から堀り進めていた「青崩峠トンネル」。2023年5月、ついに貫通しました。

工事関係者:
「トンネル貫通バンザイ!バンザイ!」

貫通した穴(画像提供:国土交通省飯田国道事務所)

歓喜に沸いたのは、計画浮上から40年・着工から4年の歳月をかけた難工事だったからです。

国交省中部地方整備局飯田国道事務所・浅井直実副所長:
「やっと貫通までこぎつけたという感動というか、一安心ですかね」

青崩峠(標高1082メートル)

青崩峠はその名の通り、崩れやすい「難所」の峠。

4998mのトンネル貫通は地元にとっても大きな喜びで、飲食店ではトンネルを模した記念のカレーも提供されました。

飯田国道事務所が配布した貫通石(2023年)

貫通の際に採れた石は昔から安産のお守りになっていましたが、国道事務所が石300個の配布を発表すると、難関突破や初志貫徹、つまり試験合格の「ご利益がある」と、一晩で予約が埋まる人気ぶりでした。

サロンで勉強する学生

市役所に展示されている「石」も2023年末、寄贈されたものです。

それをサロンに置いたのはー。

飯田市役所・佐藤智保課長:
「サロンに受験生が勉強に来ていただけるということで、受験生にぜひ触っていただいて、ご利益を受けてもらえれば」

サロンは多くの学生が受験勉強に活用しています。

飯田市役所に置かれた貫通石

サロンは多くの学生が受験勉強に活用しています。ほぼ毎日訪れているこちらの受験生2人は、いよいよ2月、大学入試本番です。

受験生:
「いつも勉強しているので帰り際とかに見たりしているので、最後まであきらめずに第一志望に合格できるように頑張りたい」

「絶対、私も第一志望に合格してやるぞという感じで願掛けしました」

受験生を励ます「貫通石」。

展示は2月末までの予定ですが、3月まで延期することも検討中ということです。

真田神社

たくさんの絵馬がつるされ、まるでトンネルのよう。多くが「志望校合格」などと書かれています。

真田神社

上田城跡公園にある真田神社。合格祈願の人気スポットです。

これには理由があります。

左から「勝よせ守 難関突破合格祈願」「サクラサク守(合格祈願)」「不落城合格守」

真田神社・今井貴美宮司:
「この上田城跡というのは、徳川軍と2度、合戦しても落ちなかったという『不落の城』。それにちなんで、『不落城合格祈願』というのが一番、お受験される方にね、たくさん受けていただくものになりますね」

上田城

徳川の大軍を退けた難攻不落の上田城。

真田親子を描いたドラマの影響もあって、ここ数年、人気が高まり、落ちない城「不落城」と書かれたものなど3種類のお守りは2023年、数千個、売れたということです。

合格祈願のお守りなどを購入

長野市から:
「高校の受験が孫が控えているのでお参りにきました。去年は孫が国立(大学)入りましたし、今年は(大学生の)孫が国家試験ありまして、それも先日(合格通知)きましたし、(合格率)100%です。みんな受かっています」

絵馬

お守りを買って絵馬で願掛け。歴史が背景となっている人気スポットです。

真田神社・今井貴美宮司:
「神様がバックアップしてくださってると思いますので、ぜひとも皆さん体調万全にして受けていただければなと思います」

応援切符を配布する特設コーナー

頑張る受験生を応援する駅があります。

(記者リポート)
「JR塩尻駅の改札口です。こちらのすぐそばには、応援切符が配布されています。こちらの切符で行くことができるのは、思い描く未来です」

応援切符

行き先は「未来」。有効期限は「夢が実現するまで」。

青い長距離・特急券とオレンジの短距離券を模した2種類の「応援切符」が、改札そばの特設コーナーで配布されています。

高校1年生:
「去年、受験の時にお母さんが切符を私に持ってきてくれて、デザインもかわいくてうれしかったです」

応援切符を配布する特設コーナー

コーナーには職員が花びらに型取られた紙に書いた応援メッセージの張り紙も。2022年から続く取り組みです。

JR塩尻駅・宮嶋勇輝さん:
「主に学生さんがこの駅、高校生も多いので、少しでも力になればという形で。春、いろんな生活が変わったりだとか、この先不安なこととかあると思うんですけれども、くじけずに。未来に向かって進んでほしいなという思いでそういう言葉をつけさせていただいております」

JR塩尻駅

中学3年生:
「受験会場に行くときって一人になっちゃうんですよね。そういう時にこういう感じで応援してくれてると、僕は一人じゃないんだな、地域の人たちからいろんな応援メッセージがあるんだなとなって心に余裕が生まれて、というのがあってうれしいんじゃないかなと。僕、教師になってみたいなと思っているところがあって。教師になりたい」

受験生・新生活を迎える人を応援する駅。

特設コーナーは3月中旬まで設置されます。

© 株式会社長野放送