外国人が摘発者に占める割合は11%、5年連続で全国最高 群馬県警まとめ

 2023年に群馬県警が摘発した来日外国人(永住者らを除く)は前年比86人増の424人(確定値)で、全摘発者に占める割合は11.1%となり5年連続で全国最高だったことが、県警のまとめで分かった。県警は新型コロナウイルス感染症の水際対策の終了で日本を訪れる外国人の数が回復していることが摘発増加の一因とし、「日本人と同じく罪を犯せば厳正に取り締まっていく」としている。

 国際・捜査支援分析課によると、国籍別はベトナムが184人で最も多く、43%を占めた。ブラジル40人、インドネシア35人、フィリピン26人、中国25人と続いた。

 罪種別(複数の罪を犯した場合は最も重い罪名で分類)は、オーバーステイなどの入管難民法違反が最多の180人だった。窃盗犯78人、粗暴犯56人、薬物事犯54人、知能犯12人、凶悪犯5人の順だった。

 来日外国人が関与したとして摘発した事件の数は927件で、全体の14.5%を占め、割合は全国最高だった。カンボジア人グループによる太陽光発電施設の銅線窃盗事件、ベトナム人グループの組織的な大麻栽培事件、不法滞在者を雇うといった不法就労助長事件などを摘発した。

 県警は出入国在留管理庁との不法滞在者の合同摘発にも一層取り組む構え。同課は「善良な外国人が加害者にも被害者にもならないよう、共生施策にも今まで以上に力を入れていく」としている。

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