「公民権停止が免除されなかったことは誠に残念ではありますが…」公職選挙法違反 藤縄喜和県議 失職へ「引退は考えていない」3年後の立候補に含み

有権者に中元・歳暮を贈った公職選挙法違反の罪で罰金40万円、公民権停止3年の判決を受けた鳥取県議会の藤縄喜和議員は14日、控訴せずに判決を受け入れる考えを表明し、議員を失職することが決まりました。
欠員2となった鳥取県議会の鳥取市選挙区は補欠選挙が行われることになります。

鳥取県議会 藤縄喜和議員(72)
「公民権停止が免除されなかったことは誠に残念ではありますが、正式裁判で5年が3年に短縮されたので、一審の判決を尊重して受け入れ、控訴しないことにしました。」

鳥取市選出の藤縄喜和県議72歳は、おととし8月から12月にかけて、選挙区内の35人に中元や歳暮の名目で食品セットを贈ったとして公職選挙法違反の罪で略式起訴され、去年6月罰金40万円の略式命令を受けましたが、確定すれば5年間の公民権停止となり議員を失職することから、略式命令に不服を申し立て正式な刑事裁判が開かれました。

公民権停止の免除や短縮を求めた正式裁判では先月31日、罰金40万円、公民権停止を短縮して3年とする判決が言い渡されました。

それでも判決が確定すれば県議会議員を失職することとなり、藤縄県議の対応が注目されていました。

控訴せず判決を受け入れることにした理由について藤縄県議は、公民権停止が略式命令の5年から3年に短縮されたことなど判決を厳粛に受け止めたと説明し、後援会などの意見も聞いて判断したということです。

藤縄県議は引退は考えていないとして、公民権停止の3年後以降にある次の県議会議員選挙については、求める声があれば前向きに考えたいと話し、3年後の立候補に含みを持たせました。

鳥取県議会 浜崎晋一議長
「政治家としての出処進退を最終的にご自身で判断されて判決を受け入れられたものと受け止めています。我々県議会としても今後とも議員ひとりひとりが、県民から厳粛な負託を受けていることを肝に銘じ、自ら襟を正して行動させて頂く。」

鳥取県議会鳥取市選挙区は定数12、藤縄県議のほか、国のコロナ助成金をだまし取った詐欺の罪で懲役刑が確定した平井伸治元県議のあわせて2人が任期途中で欠員となったため、補欠選挙が行われることになります。

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