強盗致傷疑いで不起訴の男性に「不起訴不当」議決 検察審査会「捜査尽くすべき」

京都第2検察審査会が入居する京都地裁

 京都市右京区の民家で2021年11月に起きた強盗致傷事件で、京都第2検察審査会は14日までに、強盗致傷などの疑いで逮捕された後、京都地検が不起訴処分(嫌疑不十分)とした40代男性について、「不起訴不当」と議決した。1月11日付。

 議決理由では、事件当時の男性の足取りや防犯カメラ映像の精査、被害者への再聴取の必要性を挙げ、「さらに捜査を尽くすべき」などとしている。

 男性は21年11月28日、右京区の当時70代の女性宅に押し入り、「100万円出せ」と女性を押し倒して肋骨(ろっこつ)を折る重傷を負わせ、現金約5万円などを奪ったとして、京都府警に逮捕された。

 地検は22年6月に不起訴処分とし、女性が処分を不服として検審に審査を申し立てていた。

 京都地検の堤康次席検事は「議決を参考にして、不起訴処分の当否を検討し、適切に対処したい」としている。

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