ドカ雪の危険が高い2月に注意が必要なのが立往生による一酸化炭素中毒「22分で死に至ることも」マフラー周りの除雪が大切

北海道札幌市は、最高気温が10.8℃、2日連続で10℃を超え、道路の雪は一気に解けだし、まるで春のような陽気になりました。このまま、春になるのではないかと思ってしまいますが、まだ、ドカ雪の危険があるといいます。冬から春に向かう、2月後半から3月は、低気圧が発達しやすい。南からの暖気と北からの寒気がぶつかり合う。

ドカ雪の危険も

2つの質の違う空気がぶつかり合うことで、低気圧が発達し、猛吹雪やドカ雪をもたらすことがある。特に、危険なのが立ち往生による『一酸化炭素中毒』です。

CO中毒の危険から身を守る

北海道は、過去にも爆弾低気圧による被害がたびたび発生しています。2013年2月には、猛吹雪で車が立ち往生し、4人が一酸化炭素中毒で死亡する事故が起きています。「一酸化炭素は無色、無臭、無刺激の気体になりますので、その発生に気づくのが非常に困難な気体です」(JAF 札幌支部 安藤 純一さん)

気づくのが非常に困難な気体

「最初は軽い頭痛から始まるんですけど意識を混濁してしまったり昏睡状態に陥るような症状につながるので、最終的に亡くなる方もいる」(JAF安藤さん)こちらは、マフラー周りを除雪した場合としていない場合で、車内の一酸化炭素濃度がどう変化するか検証した映像です。エンジンをかけてから約5分、対策をしていない車の濃度が徐々に上昇を始めます。そして、16分後には、400ppmと人体に影響を与える危険なレベル。さらに22分後には、致死レベルの濃度まで上昇しました。

3時間で致死レベルに

1時間行った実験で、マフラー周りを除雪した車は、濃度の変化はありませんでしたが、対策をしていない車内では、22分で死に至る可能性がある濃度まで上昇しました。また、窓を開けていても、一酸化炭素の危険があるといいます。「車の状況とか、その時の風向きによっては十分に換気がされないこともあるので、窓を開けているからといって、安心しないでいただいた方がいいどうしても一時的に暖をとるということで、エンジンをかけたい。その場合はマフラーの部分をしっかり除雪をして、その上でエンジンを始動するようにお願いしたい」(JAF安藤さん)

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