最高は甲南の1.58倍 鹿児島県内公立高入試0.84倍、14年連続で1倍を割り込む 学科再編・共学化の鹿児島商は前年から大きく上昇 24年度

昨年の高校入試で、学力検査を受ける生徒たち=2023年3月2日、鹿児島市の鹿児島中央高校(画像は一部加工しています)

 鹿児島県教育委員会は14日、2024年度公立高校入学者選抜学力検査の出願状況を発表した。3月5、6日に実施する学力検査は、全日制・定時制合わせて70校157学科の定員1万1033人に対し9251人が出願した。倍率は0.84倍で前年を0.03ポイント上回ったが、1倍を割り込むのは14年連続。定員割れは59校117学科だった。

 出願者数は23年度より189人増えた。県教委高校教育課は、今春の中学校卒業予定者が、前年より200人程度増えたことが影響したと分析。大島、出水が1学級減となっており、全体の定員も減っている。倍率が最も高いのは甲南・普通の1.58倍。最も低かったのは加世田常潤・生活福祉の0.13倍だった。

 学科再編と共学化を行う鹿児島商業はビジネスクリエイト1.57倍、情報イノベーション1.48倍で倍率の上位5学科に入った。新設するアスリートスポーツも1.14倍で、学校全体では1.49倍と前年の0.47倍から大きく上昇。女子の出願者は3割程度を占めた。堀之内尚郎(すなお)校長は「期待を寄せていただき、ありがたい。しっかりと特色のある教育を充実させていきたい」と話す。

 このほか、種子島中央が普通科を再編して設置するミライデザインは0.53倍。定員には届かなかったが、普通科の前年度倍率0.43倍を上回った。高校教育課は「熊毛地区の生徒数が減っており厳しかった。今後も教育内容などを発信していく」とした。

 楠隼(なんしゅん)は中学からの進学予定者を除く募集枠47人に対し、2月2日の入試を経て8人が入学見込み。残り39人の定員枠に対する出願はなかった。

 出願変更は15日~21日正午まで受け付け、22日に最終出願倍率を公表する。

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