鹿児島県西之表市議会の川村孝則議長(64)=7期目=は14日の議会運営委員会で、20日に開会する3月定例会で議長辞職願を提出する考えを明らかにした。長野広美副議長(67)=6期目=も「議長を支えたいという考えだったが、辞職の意向に伴い自分も退く」と述べ、副議長の辞職願を出す。
2人が辞職願を提出するのは、2023年の3月定例会以来2度目。前回は同市馬毛島の自衛隊基地整備に対する考え方で採決が分かれ、いずれも1票差で否決された。今回の辞職願提出について、川村議長は取材に「慣例(2年)を超えて3年間務めている。新年度当初予算の審議を前に出したかった」と答えた。
川村議長、長野副議長ともに21年2月、改選後の臨時会で選出された。同市議会(14人)は基地整備の賛否が7人ずつで伯仲しており、議案採決に加われない議長職を両派が押しつけ合う形になっている。
賛成派議員の一部は「今回も粛々と否決する」としており、現時点で正副議長の辞職が認められる可能性は低い。