米利下げ、インフレ2%低下まで待つべきでない=シカゴ連銀総裁

[14日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のグールスビー総裁は14日、インフレが連邦準備理事会(FRB)の目標である2%に低下するまで利下げを待つべきではないという見解を示した。

グールスビー総裁は「たとえインフレが今後数カ月間若干上昇したとしても、目標に回帰する道筋と一致するだろう」とし、「インフレが前年比で2%に達するのを待ってから利下げを開始することは支持しない」と語った。

13日に発表された1月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.1%上昇と、前月から鈍化したものの、主に住居費の上昇で市場予想の2.9%を上回った。

総裁は住居費インフレについて「謎が深まった」とし、注視しているとした。

一方で、長期的かつ広範なトレンドがより重要と警告。質疑応答で「1カ月のCPIが予想を上回ったからといって、浮かれてはいけない。インフレが低下していることは完全に明らかだ」と述べた。

また、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア個人消費支出(PCE)価格指数がこのところ良好な水準で推移していることに言及。「利下げは(インフレが)目標に向けた道筋にあるという自信と結び付けるべき」とし、「過度に長期にわたり抑制的な水準を維持すれば、FRBの責務の1つである雇用について懸念する必要が出てくると認識する価値がある」と述べた。

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