【シンガポール】多世代で富を構築できる国、世界3位に[経済]

多世代にわたって富を築くのに適した国・地域の世界ランキングでシンガポールは3位になった。アジア地域では1位だった。

英国のコンサルタント会社ヘンリー・アンド・パートナーズは、世界27カ国・地域を対象に調査を実施。移住先として家族が質の高い生活を送り、多世代にわたって富を築くのに優位性がある国・地域を「ザ・ヘンリー機会指数」としてまとめランク付けした。同様の調査を発表するのは今回が初となる。

具体的には、「潜在的な収入獲得の機会」「キャリア向上」「トップ人材の雇用見通し」「優れた教育」「経済的流動性(個人や家族が経済的地位を高めやすいこと)」「住みやすさ」の6項目を基に指数(100点満点)を算出した。

シンガポールの総合指数は79。「潜在的な収入獲得の機会」が100と評価された。「トップ人材の雇用見通し」(97)や「経済的流動性」(92)も指数が高かった。ただ「優れた教育」(55)や「住みやすさ」(65)、「キャリア向上」(66)は低評価となった。

ヘンリー・アンド・パートナーズは、「シンガポールは自由市場経済で世界各国・地域との接続性も高く、(移住先として)世界でも有数の好ましい場所の一つ」と指摘。金融やエンジニアリング、ITなどの分野でアジアの技術革新をけん引する存在であるほか、雇用主は高い技能を持つ人材なら経験値が少なくても積極的に採用しようとするため、新卒生などが就職しやすいと説明した。

世界1位はスイスで総合指数は85。2位は米国で82となった。アジアではこのほか、香港が8位で上位10位内に入った。東南アジアではマレーシアが16位、インドネシアが22位、ベトナムが23位、フィリピンが24位だった。

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