米政権、下院議長にウクライナ予算案採決要求 共和に代替案の動き

Patricia Zengerle Steve Holland

[ワシントン 14日 ロイター] - 米議会下院のジョンソン議長は14日、上院が13日に可決したウクライナ支援を盛った緊急予算案について、直ちに採決を行う考えはないと改めて表明した。

ジョンソン氏は定例記者会見で「上院に強制されるつもりはない」とし、国際的な軍事、人道支援策には、米国のメキシコとの国境警備対策も盛り込まれている必要があると改めて主張した。

同法案にはウクライナ、イスラエル、台湾への支援が盛り込まれており、上院では共和党議員22人が賛成に回り可決。野党共和党が多数派を占める下院に送付された。

一方、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は「もし採決にかければ、上院と同様、圧倒的な超党派で可決されるだろう」と述べ、ジョンソン議長に早期の行動を促した。

ホワイトハウスのジャンピエール報道官も「議長は自分の仕事が何なのか理解していないのではないか。法案を採決にかけるべきだ」と要求した。

法案は大統領選共和党候補指名争いで独走するトランプ前大統領が反対しており、同党が支配する下院で採決されない可能性がある。そのため、党穏健派のグループはトランプ氏の支持を得られそうな代替案を作成中だとしている。

© ロイター