英1月インフレ率は「朗報」、景気回復の兆しも=ベイリー中銀総裁

David Milliken Andy Bruce

[ロンドン 14日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は、14日に発表された1月の英消費者物価指数(CPI)は「朗報」としたほか、景気回復の兆しが見え始めていると述べた。

英国立統計局(ONS)が発表した1月のCPI上昇率は前年比4.0%で昨年12月と同じだった。

ベイリー総裁は、英議会上院の経済問題委員会で「私が知る限り、これは朗報だ」と指摘。おおむね想定通りの状況だが、別のシナリオもあった可能性を考慮すると「明らかに励みになる」内容とした。

一方、サービスインフレは英中銀の2%の物価目標に合致するにはまだ高すぎる水準にあり、利下げを行う前に賃金の伸びが鈍化していることを示すより明確な証拠が必要と強調。インフレ率の低下は「インフレ期待に反映され、賃金交渉にも反映される」とし、このようなプロセスが見え始めているとした。

また、15日に発表される第4・四半期の英国内総生産(GDP)で、英国が2023年下半期に緩やかなリセッション(景気後退)に陥っていたことが示されるかどうかは分からないが、「一部の調査では景気回復の兆しが見られる」とした。

フォワード・ガイダンスに関しては、英中銀にとってもはや有用ではないとの見解を改めて表明。「フォワード・ガイダンスの導入は比較的簡単だが、導入した後に止めるのが本当に難しい」と語った。

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