修正鬼会の名物もちの辛みそ商品化 豊後高田市の歴史資料館「ご飯のお供に」【大分県】

鬼のめざまし味噌
「秘伝のレシピで作った辛みそを味わって」とPRする清末行孝館長(左)=豊後高田市の鬼会の里歴史資料館

 【豊後高田】豊後高田市長岩屋の鬼会(おにえ)の里歴史資料館は、天念寺の修正鬼会(しゅじょうおにえ)の名物「めざましもち」に塗っている辛みそを商品化した。名称は「鬼のめざまし味噌(みそ)」。関係者は「販売を希望する人が多く、念願だった。薬味やご飯のお供として楽しんでほしい」とPRしている。

 餅の上に辛みそを塗っためざましもちは、鬼会の里に隣接する天念寺の修正鬼会(国指定重要無形民俗文化財)で、夜遅くまで読経をする僧侶が眠らないように食べていたのが発祥とされる。修正鬼会の開催日(今年は今月16日)を含め、日頃から鬼会の里食堂(資料館と同じ建物内)で200円で食べることができる。

 辛みそは米こうじや地区で収穫したピーマン、青唐辛子などが原料。こくのある味わいにピリッとした辛さが追いかけてくる。

 めざましもちの味の決めてで、以前から商品化を望む声が多かった。

 資料館は六郷満山日本遺産推進協議会(会長・佐々木敏夫豊後高田市長)と協力し、保存方法など試行錯誤しながら完成させた。昨年、商品化した地元産のサンショウやカボスの皮などを使った「生七味」の開発ノウハウも生かした。瓶詰で145グラム入り。

 めざまし味噌と生七味は、協議会の公式サイトで実施している修正鬼会を応援するクラウドファンディングの返礼品にも加えている。

 清末行孝館長(68)は「めざまし味噌は地元の食材を使ったフレッシュな味が魅力。これからも特産品の開発で地域活性化を目指したい」と話している。

 両商品とも900円(税込み)。鬼会の里で購入でき、近く協議会のオンラインショップでも取り扱う。

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