飛島に新キャラ「穐津様」誕生 隣接する島の竜神がモチーフ

飛島に隣接する「御積島」にすむとされる竜神に着想を得たキャラクター「穐津様」に扮する薫狼さん=酒田市・SAKATANTO

 本県唯一の有人離島・飛島(酒田市)に隣接する、無人島・御積島(おしゃくじま)にすむとされる竜神を擬人化したキャラクター「穐津様(アキツサマ)」が誕生した。飛島で地域振興に取り組む合同会社とびしまの社員でコスプレイヤーの薫狼(かおろ)さん(24)が考案し、自作の衣装で扮(ふん)している。

 薫狼さんは入社後、海と山に囲まれた飛島の景観の良さに着目。2022年から島内でコスプレイヤーの撮影イベントを企画している。一方で「島のキャラをつくりたい」とも考えていた。同市のSAKATANTO(サカタント)で、アニメ上映やトークショーなどを行う「飛島エンタメ会議」の開催が決まり、合わせてキャラを具現化することになった。

 着想を得た御積島は、飛島の約1キロ西にある。洞窟には竜神がすむとされ、古くから島民たちの信仰を集めた。衣装は海を表現した青色を基調とし、夕日の朱色をアクセサリーに取り入れた。名前は飛島から御積島を拝むための遥拝(ようはい)殿「明神社(みょうじんのやしろ)」から取った。飛島エンタメ会議は11日に開かれ、穐津様になりきった薫狼さんは「衣装は2カ月かけて仕上げ、かつらも自分でカットした」と苦労を語った。今後、島内などのイベントでも着用予定という。

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