「雪中神輿祭り」西和賀の温泉街熱く 4年ぶり開催、新たな形模索

雪が舞う中、みこしを担ぎ勇ましく練り歩く参加者

 西和賀神輿西湯(みこしせいゆう)会(佐々木勉会頭、会員8人)は11日、西和賀町湯本の温泉街で「雪中神輿祭り」を4年ぶりに行った。高齢化や人口減少で会員が減る中、町外の愛好者の力も借りて盛大に開催。みこしを担いで練り歩く距離を短縮するなど新たな形にし、地域に根付く文化の継承を目指す。

 新型コロナウイルス禍を経て例年よりも20人ほど多い、20~70代の愛好者約120人が集結した。地元の湯田農業者トレーニングセンターで安全運行を願い、出発。「せいやー」「どっこい」。はんてんやふんどし姿の参加者が約40人ずつで500キロほどのみこしを担ぎ、声や足並みをそろえて勇ましく練り歩いた。

 沿道には住民らの笑顔があふれ、小林良一さん(89)は「コロナで観光客が減り、寂しかった。元気な姿は景気づけになる」とほほ笑んだ。終盤には雪が舞い、盛り上がりも最高潮に。2時間ほどで約1キロを歩き、同センター玄関前に戻った。

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