スイーツや軽食ずらり82種類、手軽にカップで味わって 鳴門海峡挟む兵庫、徳島の2市がサイクリスト向けに販売開始

南あわじと徳島県鳴門市の飲食店が大鳴門橋の自転車道完成に向け、販売するカップイングルメ=南あわじ市福良丙

 鳴門海峡を挟んで隣り合う、兵庫県南あわじ市と徳島県鳴門市の飲食店計36店舗が、手軽に食べられるスイーツや軽食を「カップイングルメ」と銘打ち、販売を始めた。自転車で淡路島を1周する「アワイチ」などで訪れるサイクリストをメインターゲットに据え、2027年に完成予定の大鳴門橋自転車道のPRを狙う。

 渦潮に代表される鳴門海峡をアピールするため、両市が2022年から取り組む広域観光ブランディング事業。

 これまでにも、海産物などの特産品を使った料理を開発するなどしてきたが、今回はサイクルツーリズム振興に焦点を絞り、地元食材を使ったグルメをカップに入れて提供できる▽予約なしで購入できる-などを条件に参加店舗を募った。

 全82メニュー。南あわじ市の「和風カフェ 菓のん」は、白玉やわらび餅などを使った和風イメージのソフトクリーム4種類を提供する。平時から店舗に並ぶメニューだが、上品な甘さがサイクリストにマッチする-とカップイングルメに位置付けた。

 鳴門市の「nook stand(ヌーク・スタンド)」は、パン屋を本店に持つカフェ。フィッシュカツやカマンベールチーズ、地元産のレンコンチップスなどを挟んだ厚切りのパンを紙コップに詰め、片手でも食べられるよう新しく考案した。

 オーナーの岡香名芽さん(41)は「気軽に頬張れることがコンセプトだが、できれば休憩中に景色を見ながら味わって」と笑う。

 ほかに、鳴門海峡産のワカメを練り込んだソフトクリームや、淡路牛のもも肉を使ったローストビーフの串焼きなど食指を動かすメニューが並ぶ。

 両市は特設サイト「うずしおぐるぐる」で各メニューや店を紹介している。(西竹唯太朗)

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