われら神集島ドローン隊 困り事解決へ、島民13人で結成

ドローンを操縦する「神集島ドローン隊」のメンバー=唐津市の神集島

 ドローンを活用し、離島が抱える課題の解決を図るプロジェクトに参加した唐津市の神集島の島民13人が「ドローン隊」を結成した。災害時の被害状況の把握や物資輸送などでドローンを運用していく。

 神集島は本年度、九州電力、佐賀県、唐津市、佐賀大の4者が受託した国土交通省の「スマートアイランド推進実証調査」の実施地域に選ばれた。隊員たちは昨年11月末から12月上旬までの約1週間、九州電力の支援を受けて講習会と操縦訓練に取り組み、国土交通省からドローンの飛行許可を得るために必要な10時間以上の飛行経験を満たした。

 10日に開かれた成果発表会では、災害で交通が途絶えたことを想定し、薬と食料品をドローンで運ぶデモフライトを実施した。隊員が離着陸時の操縦を担当し、定期船が発着する湊浜漁港から10分ほどで約2.6キロ離れた島に到着した。

 ドローン隊は消防団員や漁師などで構成し、定置網の点検、密漁船の監視などでの活用も想定される。隊長の髙﨑宣志(のぶゆき)さん(40)は「ドローンを手足のように扱えるよう練習を重ね、さまざまな依頼に応え、島の活性化にもつなげたい」と抱負を語った。(松岡蒼大)

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