犬のストレス発散に効果的な遊び方とは おもちゃ選びのポイントも

遊びで“狩り”を疑似体験させると、犬の本能が満たされストレス発散につながります。

この記事では、犬のストレスを発散につながる「引っ張りっこ遊び」と「知育遊び」のポイントや適切なおもちゃの選び方について、ドッグトレーナーの鹿野正顕先生に解説していただきました。

「引っ張りっこ遊び」のポイントとおもちゃの選び方

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

おもちゃを噛んだり引っ張ったりする「引っ張りっこ遊び」は、獲物をしとめる感覚を味わえるため、ストレス発散にピッタリの遊びです。

「引っ張りっこ遊び」をするときのポイント

「引っ張りっこ遊び」をするときは、床におもちゃをはわせながら緩急をつけて動かすとより効果的。愛犬の“狩りモード”を誘発させることができます。

なお、引っ張りっこおもちゃは基本的に飼い主さんと遊ぶ前提で作られています。与えっぱなしは誤食などのおそれもあるのでやめてください。また、遊び終わったあとにおもちゃを見えない場所に片づけることで、おもちゃで遊ぶ特別感を出すこともできるでしょう。

どんなおもちゃを選べばいい?

「引っ張りっこ遊び」のおもちゃを選ぶときは、まず噛む部分の大きさが愛犬に合っているかどうかをチェックしてください。愛犬が噛めないほど大きいものや、噛む部分が愛犬の口の中にすっぽり収まるほど小さいものはNG。愛犬が口を開けたときの上下の大きさに入るおもちゃがベストです。

また、愛犬が好きな噛み心地のものを選ぶのもおすすめ。犬は子犬期によく遊んでいたおもちゃを好む傾向にあるので、参考にしてみるとよいでしょう。

そのほか、持ち手と噛む部分しっかりと分かれていないおもちゃだと、遊び中に手を噛むクセがつくことがあります。しつけ中の子犬などは、特にしっかりと分かれているものを選ぶとよいでしょう。

「知育遊び」のポイントとおもちゃの選び方

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

「知育遊び」は嗅覚を使って獲物を探し出す感覚が味わえ、「引っ張りっこ遊び」と同様、犬のストレスの発散につながる遊びです。

「知育遊び」をするときのポイント

“ひとり遊び用”の知育おもちゃを使用する場合は、中にチーズなどニオイが強いものを入れて愛犬の興味をひきましょう。夢中でおもちゃを転がして楽しめるだけではなく、ふだんのフードを入れれば食事の早食い防止にも役立ちます。

一方、飼い主さんと“一緒に遊ぶ用”の知育おもちゃなら、あえておやつを入れるところを愛犬に見せて、ヒントを与えながら遊ぶとよいでしょう。

◆子犬は知育おもちゃで食事を与えても

遊びが大好きな子犬には食事を知育おもちゃで与えるのがおすすめ。また、犬は嗅覚が衰えにくいので、シニア犬に使うのにも向いていますよ。

どんなおもちゃを選べばいい?

「知育遊び」のおもちゃには“ひとり用遊び用”と“一緒に遊ぶ用”があるので、用途に合ったものを選ぶようにしましょう。”ひとり遊び用”も飼い主さの目が届く範囲で遊ばせましょう。

飼い主さんが常に見守れない“ひとり遊び用”のおもちゃの場合は、愛犬がおもちゃのかけらを飲み込んでしまうおそれもあるので、ナチュラルラバーなどの安心できる素材で作られたものを選ぶとよいでしょう。

愛犬のストレス発散に最適な2つの遊びについてご紹介しました。ぜひ参考にしてみてくださいね。

お話を伺った先生/鹿野正顕先生(「スタディ・ドッグ・スクール」代表)
参考/「いぬのきもち」2022年9月号『ドッグトレーナーのお墨つき! ストレス発散できるおもちゃ&遊ばせ方』
文/中島 萌乃
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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