米軍がパラシュート降下訓練 「例外的」と強調するが3カ月連続 地元が中止や禁止求めるが【動画あり】

 米軍は15日午後4時25分ごろから、沖縄県の米空軍嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施した。県や基地周辺自治体が訓練の中止や全面禁止などを求める中、昨年12月と今年1月に続き、3カ月連続で強行した。米軍は、伊江島補助飛行場の滑走路が使用できないとし、「嘉手納で訓練を実施するより他ない状況」として「例外的」な運用を強調している。

 午後3時55分ごろ、嘉手納基地所属のMC130特殊作戦機1機が離陸。1回目の午後4時25分ごろに4人、2回目の同45分ごろに8人、3回目の同5時45分ごろに5人の米兵がパラシュートで滑走路に降下した。物の投下などはなかった。

 伊江島への訓練移転合意後、嘉手納での降下訓練は今回で17回目。

 嘉手納町役場や同町屋良の道の駅かでなでは、基地周辺自治体で構成する「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)」の担当者や町議らが目視で訓練を確認した。三連協は沖縄防衛局などに抗議要請する方針。地元の嘉手納町議会も対応を協議する。

 訓練は1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で読谷補助飛行場から伊江島補助飛行場への移転が合意された。2007年には嘉手納の使用条件として、悪天候などで伊江島の利用が難しい場合や小規模訓練などの4項目が「例外規定」として追加合意された。

パラシュート降下訓練で米軍嘉手納基地内に降りる米兵=15日午後4時31分、嘉手納町役場から

© 株式会社沖縄タイムス社