「元気で今年も暮らしたい」円周8メートルの大数珠回し「百万遍念仏」 涅槃堂祭り=静岡・河津町

静岡県河津町では、河津川沿いの桜が見ごろを迎えていますが、桜並木に近い「涅槃堂」では2月15日、釈迦の命日に合わせた祭りが行われました。

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<下田支局 柴田寛人記者>
「百万遍念仏が始まりました。大きな数珠を回しながら、念仏を唱えています」

涅槃堂は江戸時代初期の創立と伝えられ、釈迦が横たわる「釈迦如来涅槃像」をまつることで知られています。釈迦の命日とされる15日、「涅槃会」と呼ばれる祭りが開かれ、最初の仏事でお経をあげました。

その後、参加者は念仏と唱えながら、長い数珠を回す「百万遍念仏」を行いました。100万回念仏を唱えることで、自身の願いがかなうとされ、約20人の参加者が入れ替わりながら、円周8メートルほどの大きい数珠を回しました。

<参加者>
「今回、初めて参加させてもらいました。お釈迦様の命日に、少しでもお役に立てたかなと」
Q.初めてですか?
「3年目です。あまり上手じゃないから、みんなのまねをして、念仏を唱えました。元気で今年も暮らしたいです」

今回使われた大きな数珠には、通常の10倍の1080個の玉が並び、108の煩悩を鎮める力も10倍あるということです。

<涅槃堂奉賛会 後藤治也会長>
「百万遍念仏は、江戸時代に京都で始まったらしいんで、いろいろな災いや災害、そういったものを起こらないようにとか、鎮めたりとか、そういった意味があったようです」

涅槃堂の見晴台からは、河津川沿いの桜並木を見渡すことができ、花見客が見ごろの河津桜を楽しんでいました。

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