営業再開ならず解体 富山の商業施設「ルミネス」

建て替えが決まったルミネス=富山市中田1丁目

  ●アルビス閉店、建て直しへ

  ●地震で損壊、修復「難しい」

 能登半島地震で建物が損壊して元日から休業している富山市中田1丁目の商業施設「大広田ショッピングセンタールミネス」が建て替えられることが15日分かった。施設を所有する食品スーパー「アルビス」(射水市)が、老朽化している建物の修復は難しいと判断した。営業再開の時期は未定となっており、一部のテナントは既に撤退した。

 アルビスによると、施設の敷地面積は約7700平方メートルで、築32年が経過していた。核店舗である「アルビスルミネス店」のほか、衣料品の「ファッション市場サンキ」、100円ショップ「セリア」が入居していた。

 テナント関係者によると、地震発生時はスプリンクラーが作動して店内が水浸しになったほか、天井が剥落する被害があり、建物や内部の設備が大きく損傷した。

 アルビスは建築業者に点検を依頼し、いったん解体して同所で建て直すことにした。現在と同規模の新店舗を想定しているが、具体的な解体・建設工事の計画は今後固めるという。

 担当者は「施設の今後について住民の関心が高かったため、今決まっている情報を早めにお知らせした」と話した。休業中のアルビスルミネス店は今月29日付で閉店とし、新店舗で営業再開する。

 ただ、他のテナントは、施設建て替え後に営業するかどうかは未定とするほか、既に撤退を決めた店舗もある。三喜(千葉県柏市)が運営する「ファッション市場サンキ」は15日までに閉店。地震で店のガラスが割れて商品に被害が出るなどしており、再開は困難と判断した。セリア(岐阜県大垣市)の担当者も、再建後の対応については「施設側と協議する」と述べるにとどめた。

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