ガザ人質解放合意、なお可能だが難しい問題あり=米国務長官

[ティラナ/ワシントン 15日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は15日、イスラム組織ハマスが拘束している人質の解放に関する合意は依然として可能だが、解決すべき「非常に難しい」問題が残っていると述べた。

ガザでの戦闘休止を巡り米国、エジプト、イスラエル、カタールが関与する協議が13日に実施されたが物別れに終わっている。

ブリンケン氏は訪問先のアルバニアでの記者会見で、3月10日に始まるイスラム教のラマダン(断食月)前に戦闘休止の合意が可能か問われ、ハマスが先に示した対案は「明らかに」合意できない内容が含まれたが、合意に向けて取り組む余地があると説明。

「われわれは現在、カタール、エジプト、イスラエルの当局者と合意を見いだすことを目標に非常に熱心に取り組んでおり、それは可能だと信じている」と指摘。「解決しなければならない非常に難しい問題がいくつかある。しかし、われわれは前進し、合意を探るために全力を尽くす決意だ」と述べた。

協議内容に詳しい関係筋によると、ガザの人質を解放し、見返りにイスラエルで拘束されているパレスチナ人を釈放するハマスの提案について、イスラエル側は交換比率に反発し、受け入れを拒否したという。

戦闘休止のタイミングについてもハマスが早期実施を求める一方でイスラエルが遅めの時期を要求したため意見が対立した。

ブリンケン氏はまた、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で今月、17歳のパレスチナ系米国人の少年がイスラエル軍に殺害されたとの報道について、イスラエルに捜査を呼びかけた。

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