馬毛島自衛隊基地工事で「種子島の生活は一変した」…整備計画中止求め市民団体が防衛省に要請書

防衛省の担当者に要請書を手渡す山内光典会長=15日、東京・永田町

 鹿児島県西之表市の市民団体「馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会」(山内光典会長)は15日、野党国会議員でつくる沖縄等米軍基地問題議員懇談会が開いた集会で、米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)の移転を伴う自衛隊基地整備計画の白紙撤回と工事中止を求める要請書を防衛省に提出した。

 連絡会は、作業員の増加で家賃が高騰したり病院が混雑したりするなど島民の生活環境が様変わりしていることを問題視。木原稔防衛相宛ての要請書では、屋久島沖での墜落事故を踏まえて陸自と米軍のオスプレイの飛行停止も求めた。

 集会は参院議員会館であり、馬毛島の自衛隊基地整備について防衛省側と質疑した。「緊急時を除いて種子島上空を飛行することはないとする緊急時とはどのような場合か」との質問に対し、担当者は「具体例を示すことは困難」とした。

〈馬毛島の変化を写真で比べる〉北側上空から見た馬毛島。左は2023年1月12日撮影、右は24年1月8日撮影=いずれも本社チャーター機から

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