上北道(青森県六戸町-七戸町)交通量1.4~1.7倍 全通で周辺道から移行

 青森河川国道事務所は15日、2022年11月の「上北自動車道」(青森県六戸町-七戸町、約24キロ)の全線開通により、同自動車道の区間ごとの1日平均交通量が1.4~1.7倍に増加したとの調査結果を明らかにした。並行区間の国道4号や町道から、青森、八戸両市への移動に便利な同自動車道に利用者が移り、周辺道路の渋滞の緩和につながったと分析している。

 同事務所は全線開通前の19年10月と開通約1年後の23年10月の交通量を比較(台数はいずれも概数)。七戸インターチェンジ(IC)-東北IC間は6200台から1万800台と1.7倍に増え、増加率が最も高かった。

 東北IC-上北IC間は6700台から1万1千台(1.6倍)、上北IC-六戸・三沢IC間は8400台から1万1700台(1.4倍)、六戸・三沢IC-六戸JCTは6500台から8800台(1.4倍)に増加。22年11月に開通した同自動車道の最終区間・天間林道路(七戸北IC-七戸IC)の交通量(23年10月)は8900台だった。

 近接する道路の交通量も増加。みちのく有料道路(青森市-七戸町)は5600台から6800台(1.2倍)、第二みちのく有料道路(六戸町-おいらせ町)は4600台から6400台(1.4倍)となった。

 一方、並行する国道4号は22年11月と23年10月の比較で千台、町道は5900台減少した。青森-八戸間の所要時間が開通前後で19分短縮されるなど、交通アクセスの向上により上北自動車道を通行する車両が増え、周辺道路の混雑が解消されたという。

 同事務所は全線開通による経済効果として、八戸市の館鼻岸壁朝市の来場者(1日平均)が開通前後で約5千人増加したことなども示した。

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